図書館から本の紹介 10月4日
2020.10.4
Soshin Jogakko
この二冊の主人公は、皆さんと歳の近い男の子と女の子。もしかしたら、あなたの身の周りでも同じようなことが起きているかもしれません。
この先どうなるんだろう。ドキドキすると思います。あなたと主人公との新しい出会い。ほっとできる結末。本は友達…って思わせてくれるはずです。
『ぼくの帰る場所』S·E·デュラント 鈴木出版
主人公はロンドンに暮らす11歳の男の子、AJ(エージェイ)。
両親の少し偏りのある障害が、AJの暮らしにいくつかの問題を引き起こします。そして、俊足なAJがその才能をいかすために奮闘します。しかし、思うように進むことができない。そんな時、周りの人たちに背中を押されて大事な家族を守るためにAJは成長していきます。
今思い通りにいかないあなた。あなただけではない、ここにも同じ思いの若者がいます。AJに出会ってごらん。
『しずかな魔女』市川朔久子 岩崎書店
こちらの主人公は、中1の女の子「草子」。なぜか学校へは行かず、近くの図書館に通っている。そこで、司書の深津さんから本ではなく「白い紙の束」に書かれた物語を渡される。そこに書かれていたのは、野枝とひかりの夏物語。
どこにでもあるような夏の思い出だけれど、「草子」にとっては深津さんからの大切な贈り物。言葉を交わすわけではないけれどどこかで通じる気持ちのやりとりが、優しくあったかい。
夏の暑さに疲れてしまったみなさん。ぜひページを開いてみて。秋風のような爽やかな心地よさが味わえます。