卒業生のご活躍 【上野の森美術館絵画大賞を受賞】
2022.6.9
Soshin Jogakko
本校高等学部第48回卒業生渡辺愛子さんが、「第40回上野の森美術館絵画大賞」を受賞なさいました。捜真ご卒業後、渡辺さんは多摩美術大学に進まれ、その後、ドイツのカールスル―エ造形美術大学でも学ばれました。
「上野の森美術館絵画大賞」は、可能性に富んだ作家を顕彰する目的で昭和58年に制定されたもので、今回は全国から714人、990作品の応募があり、その中で渡辺さんの「明日の忘れ物を探す日」が大賞に選ばれました。
以下、作品についての渡辺さんのコメントをご紹介いたします。
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今回の絵はジャングルと犬をモチーフに、キャンパスの大きさや見せ方を変えて描いてきたシリーズの一つです。私は初夏になると植物園や温室に行き、鬱蒼と生い茂る様々な色や形の植物の写真を撮り、家に帰ってデッサンをし、コラージュのように組み合わせて画面を構成して描いています。犬は私自身かもしれないし、絵を見ている鑑賞者かもしれないし、はたまた傍観者なのかもしれません。私は絵を描いている時、まるでどこかに潜んでいる大切な何かを探す冒険の旅に出掛けている気分になります。毎日キャンバスの中を縦横無尽に行き交い、色々なことに遭遇し、色々なことに思いを馳せているのです。
私の作品を見る人にとって、それは全く知らないどこか別の世界をこっそり垣間見るような、それでいていつかどこかで見たことのある景色のような、不思議とワクワクする想像の入り口になれば良いと願いながら、毎日心を込めて絵を描いています。