4月23日(木)礼拝メッセージ

2020.4.23

Soshin Jogakko

樹を育て給うのは神のみである

高三担任  石黒 明子

【聖書】コリントの信徒への手紙 一 3章6節

わたしは植え、アポロは水を注いだ。しかし、成長させてくださったのは神です。

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チャペルの西側の窓から見える木の姿がとても好きです。長年、何の木だろうと気になっていましたが、今回調べなおしました。植物にくわしい用務の方の話や植物事典、インターネットの検索などを総合して考えると、エノキであると分かりました。

木偏に夏と書いてエノキ。大樹となって夏の陽射しでも木陰を作ります。エノキは古来から街道の両脇に一里塚の目印として植えられました。なるほど、チャペルの脇のエノキを実際に見ると、根を張り巡らし、幹には苔が生えています。目には楽しい木ですが、春には大量の花がら、秋には実や葉を落とし、掃除をしてくださる用務さん泣かせの木でもあるようです。

A tree that may in summer wear

A nest of robins in her hair;

Upon whose bosom snow has lain;

Who intimately lives with rain.

Poems are made by fools like me,

But only God can make a tree.

(引用「豊かなる流れ」日野綾子、TREES by Joyce Kilmer)

これは第一次世界大戦の兵士の詩の一節ですが、戦地で見た木を詠んだ作品だそうです。お母さんの誕生日が近いので詩を贈ったのですが、手紙が届いた頃にはすでに戦死していました。この詩を、捜真の初代院長でいらっしゃった日野綾子先生は大好きで、暗誦なさっていました。

捜真のいたるところに木々が植えられ、四季折々に花が咲いています。草花に囲まれて学校生活を送る、これは創立当初からの捜真の理念の一つであり、そうした環境を整えることを日野先生は大事になさってきました。休校期間ですが、いつもの春と変わらず木々の芽は萌え出し、花々が咲いています。用務の方々も丁寧に手入れをしてくれています。学校が再開したら見られることを楽しみに、自宅でのときを大切に過ごしてください。

 

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