礼拝メッセージ 12月15日

2020.12.15

Soshin Jogakko

目に見えない大切なもの            

中1生徒 A·S

【聖書】ルカによる福音書6章28節~31節

悪口を言う者に祝福を祈り、あなたがたを侮辱する者のために祈りなさい。あなたの頬を打つ者には、もう一方の頬をも向けなさい。上着を奪い取る者には、下着をも拒んではならない。求める者には、だれにでも与えなさい。あなたの持ちものを奪う者から取り返そうとしてはならない。人にしてもらいたいと思うことを、人にもしなさい。

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私はクリスマスが大好きです。「私」というより家族みんなが大好きです。すでに私は10月中旬あたりからクリスマス気分でした。ハロウィンよりクリスマス、なんならお正月よりクリスマス。どの行事と比べても、だんとつでクリスマスが好きな気がします。というわけで先日、ツリーを買い替えて、私の家には華やかなクリスマスツリーが設置されています。でも、なぜそんなにクリスマスが好きなの?ともし聞かれても、すぐに答えられる自信はありません。どこに惹かれてそんなにクリスマスが好きなのか、自分でもさっぱり分からないけれど、なんでか小さいころからずっと好きでした。

さて、クリスマスといわれて皆さんが最初に思い浮かべるものは何でしょう。私だったらサンタクロースとかプレゼントとか、そんな言葉が真っ先に浮かんできます。そのサンタクロースのことで、私は思うことがあります。

よく「サンタクロース信じている?」と聞かれることがあります。私が好きな本の一つに、『サンタクロースっているんでしょうか?』というものがあります。その本は、アメリカのニューヨーク·サン新聞という新聞社が、ある8歳の少女の質問に答えたという社説です。今から100年ほど前の実話ですが、今でも世界中の人に愛読されています。新聞社に質問を出したバージニア·オハンロンさんは友だちに「サンタクロースなんていないんだ」と言われ、新聞社に聞いてみることにしたと言っています。そして新聞社は「その友だちはまちがっています。」と答えています。

この本の中に、「この世界でいちばんたしかなこと、それは子どもの目にもおとなの目にもみえないものなのですから。」という部分があります。私はそこを読んだ時に、すごく心にのこりました。この世界は目に見えるもの、手でさわれるものであふれています。でも、その逆に誰も見たことがなく、さわったことのないサンタクロースは、一見、「人が頭の中で作り出し、想像したもの」に見えます。しかし、本当はそうではなく、目に見えない世界を覆いかくしている幕を開けようとしていないだけなのです。そしてその幕をひきのけられるのは、信頼と想像力と詩と愛とロマンスだけなのだとサン新聞社の記者は言っています。多くの人は「目に見えない大切なもの」を見ようともせず退けています。でも、たとえ生活の中で苦しいこと、辛いことなどがあっても、少しの間、そのことを忘れ、目に見えないものを想像し、信じることで悲しい気持ちがうそだったかのように晴れ渡ります。それがほんの一瞬で、すぐにつらい現実を思い出してしまったとしても、ただの一秒であっても幕の向こうを垣間見ることができたなら、それは本当に素敵なことだな、と感じます。私は目に見えないものの大切さに気付ける人でありたいです。

(今日ご紹介したのは、11月の中1クラス礼拝でのお話です。)

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