捜真学院の皆様 横山 茂理事長のメッセージ

2020.4.9

Soshin Jogakko

「涙の色」

今、世界中で新型コロナウィルスの感染が広がっています。皆さんやご家族、周りの方々の体調はいかがでしょうか。

そんな中で先月、志村けんさんがコロナ肺炎で亡くなられました。私は、子どもの頃ドリフターズの「八時だよ、全員集合」を見て育ちましたので、志村さんの逝去はとてもショックで悲しい出来事でした。先日、その志村さんの追悼番組を見ていた時です。いつも元気で明るい志村さんが、突然ひと筋の涙を流されました。それは、元ドリフターズのリーダーで、志村さんとの確執も伝えられていた いかりや長介さんが、病気で亡くなられる少し前に、体調の悪い中、志村さんの舞台をこっそり見に行っておられた、という話を聞いた時でした。志村さんは、いかりやさんが本当は最後まで自分のことを気にかけてくれていたのだと知って、思わず涙をこぼされたのだと思います。そこにはいかりやさんに対する、感謝、後悔など複雑な感情があったことでしょう。でも、その涙は透明でとても美しく見えました。

以前、私は「涙には色がある。他者の悲しみに寄り添う時は、その涙の色まで考えなければ、本当に寄り添ったことにはならない」という言葉を聞いたことがあります。私は今まで悲しみを抱えた多くの方々に出会ってきました。でもその言葉を聞いた時、私は「その方の涙の色まで考えたことがあるだろうか」と自問自答しました。そして、それからはこの涙の色まで考えられる真の愛と思いやりの心を持って他者に接していこうと思いました。

いろいろな制約があり、皆さんは今本当に辛いと思います。でもこのような時であるからこそ、皆さんには幸せの発信基地であり続けて頂きたいと思います。どうかコロナウィルスによる影響に負けないで下さい。くれぐれも注意して、日々の生活を過ごしていって下さい。

皆さんが、そして世界中の方々が、安心して生活できる日が一日でも早く来るように、毎日お祈りしております。

横山 茂

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