図書館だより 号外その2
2020.3.16
Soshin Jogakko
捜真生の皆さん
新しい1週間が始まりました。お変わりありませんか。
図書館からの本の紹介、第2回目です。
“家族”ってなんだろう?それは、動物も人も同じ。次の2冊は乳児院で働く保育士が主人公の小説と、実際に特別養子縁組でパパママになった家族の記録です。“家族”人と人との関わりの一番根っこにあるものは何だろうかと、教えてくれる本です。どちらも新刊。時代は今。“人と人の関わり”という“家族”の原点を読者に届けようとしているのでしょうか。
『きっと誰かが祈ってる』山田宗樹 幻冬舎
「祈る」って、捜真生には日常の言葉ですが、その意味がかえって
薄れてしまってはいないでしょうか。
乳児院に預けられた赤ちゃんと担当する保育士たちの物語。
仕事と母性のはざまで、悩み苦闘しながらも、子どもの幸せを祈り
寄り添っていく。「祈る」ことは、言葉だけではなく、心の奥の思いの
ことなのかなと考えさせられました。
『ちいさな大きなたからもの 特別養子縁組からはじまる家族のカタチ』
千田真司 瀬奈じゅん 方丈社
留学から帰ってきた高校生が「養子」について書かれた本を読みたい。
と言ってきたのがきっかけで、最近目についた本を購入しています。
これもその中の一冊。俳優とダンサーという、不自由のない生活を
されていると思われるお二人が、特別養子縁組で男の子のお母さん
お父さんになるまでがつづられています。
「あのとき、この子を産むという勇気ある決断をしてくださって
ありがとうございます。あなたの勇気のおかげで私たちは、かけがえの
ない家族として息子と出会うことができました。」
簡単に言葉にできないこの一言が、ずんと胸に響きました。