中2が総合学習で多磨全生園を訪問しました
2017.12.7
Soshin Jogakko
中学2年生の総合学習では、ハンセン病にまつわる歴史を通して人権について考える機会を持ちました。ハンセン病を引き起こすライ菌はとても弱く、遺伝病でも恐ろしい病気でもないこと、皮膚に症状が表れて皮膚感覚も低下するので、見た目から差別を受けて世間から隔離された人たちがいたことなどの基本的な知識や、全生園滞在時のマナーなどを事前に学び、11月29日に国立ハンセン病療養施設多磨全生園に伺いました。
生徒たちは園内の散策や見学を通して、ハンセン病の歴史を肌で感じていました。過去には閉ざされ、人権がないがしろにされた経緯のある史蹟ですが、今は住民に公開された明るく自然豊かな美しい場所です。資料館では、皆、展示物の説明をじっくり見ながら見学していました。目に涙を浮かべる生徒もいたようです。
午後は、元患者の平澤保治さんの講演を伺いました。現在91歳の平澤さんが、体調の不安がありながらも引き受けてくださった講演です。14歳に発症してからの御自身のつらい経験をお話してくださり、「人として生まれたからには人らしく生きる権利がある」とお話くださいました。講演後の「ぜひ質問してください」という平澤さんの言葉に、「今まで、一番つらいと感じたことはどんなことですか」などの質問や「今日のお話を聞いて、会っていない親戚に会おうと思った」、「たくさんのことを知ることができました。貴重な時間をさいていただきありがとうございました」などの感想が出されました。