図書館から本の紹介 8月21日
2020.8.21
Soshin Jogakko
今回は「父子家庭」と、「父親が考える仕事と子どもとのかかわり方」についての本を紹介します。一つ一つの家庭や家族は千差万別ですが、自分の知っているもの以外にも、世の中にはこんな生き方暮らし方があるんだと、この二冊から教えてもらいましょう。
『君たちにサンタは来ない』朝日寅介 ヨシモトブックス
このタイトルを見て、ずいぶんストレートだなと思いました。
きっと経済的に恵まれていない家族のお話なんだろうな。
「君たち」ってことは、パパと子どもたちのお話?
ページを開いてみると、なんだなんだどうした!
父が子ども二人と暮らすときに決めたルールは一つ。「どんなに忙しくても、どんなに大変でも、食事は手作り」珍しくないそのルールを父が守ることは困難を極めていく。
実話をもとにしたお話だそうですが、現実がここまで苦しいものだとは想像していませんでした。テレビのドキュメンタリーや新聞記事よりずっとずっと痛みを感じる一冊でした。社会は、私は、何に目を向けていけばいいのか。この記録から教えてもらいましょう。
『ぼくと仕事、ぼくと子ども』影山大祐 トランスビュー
私は母親なので父親の気持ちをうまく想像できません。
まして、40代50代の若いお父さんたちとかかわることも少ないのでさてどんな様子なのか覗いてみることにいたしましょう。いやいや、世の中は随分と変化?進化?してきていました。
この本の10人の語り手たちの思いは、私にもよく理解できました。でもそれは、一昔前までは女のひとの役割とされていたものが多い。
最近の若者は探究心や発想力が乏しいだなんて言われていますが、とんでもない。やるべきことをやっている人はいるんです。ましてや男、女の区別なく、自分が選んだものを行動に移している人は、眩しい。
そのそばで育つ子どもたちは、どんな大人になっていくのだろう