4月14日(火)礼拝メッセージ
2020.4.14
Soshin Jogakko
今日の「ものさし」として
中学部教頭 島名恭子
【聖書】コリントの信徒への手紙一13章4節~7節
愛は忍耐強い。愛は情け深い。ねたまない。愛は自慢せず、高ぶらない。礼を失せず、自分の利益を求めず、いらだたず、恨みを抱かない。不義を喜ばず、真実を喜ぶ。すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてに耐える。
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今日の聖書の言葉は、イエス様が復活なさった後に弟子になったパウロという人が、コリントという大きな町の人々に宛てて書いた手紙の一部です。「愛の賛歌」と呼ばれていて、よく読まれる聖書の言葉です。上級生の皆さんはよくご存じでしょう。
この聖書の言葉は、私自身の捜真生活のスタートのころに印象深く聞いた言葉でもあります。私が捜真に入学したばかりの頃、当時の校長先生であった日野綾子先生は、この言葉について次のように教えてくださいました。
「この聖書の言葉の『愛』の部分に自分の名前を入れて読んでごらんなさい。いかに、自分に愛がないかがわかります。そして、そのように愛のない私のために、イエス様は十字架にかかってくださったことがわかるはずです。」
正直に言えば、その頃の私は、私のためにイエス様が十字架にかかってくださったということについては良くわかりませんでした。でも、この聖書の言葉が自分自身の毎日の生活の「ものさし」になると感じたことは今でもよく覚えています。以来、折に触れて読み返し、考え直しています。
世界が混乱したり不安に襲われたりするとき、私たちはどのように行動すればいいのか、どのように生きていけばいいのか、わからなくなります。時に、自分自身の中にある「自分さえよければよい」という考え方に引っ張られてしまうこともあります。でも、そんなとき、聖書の言葉に立ち返って、聖書の中の「ものさし」で自分の在り方を測りなおしたいと思います。
学校に行かれず、外出もできず、不自由で、できないことが多いと感じる毎日ですが、それでも、私たちに今日できることがあります。それは、今、目の前にいる人を「愛する」ことです。「愛する」とはどういうことでしょう。答えは聖書の言葉にあります。「愛」のところに自分の名前を入れて声に出して読んでみましょう。この聖書の言葉が、今日のみなさんの「ものさし」になりますよう、お祈りしています。また、明日からも聖書の中に、皆さんの人生の「ものさし」を見つけていってほしいと思います。