【PTA活動】同窓会・PTAクリスマス礼拝
2023.12.26
Soshin Jogakko
12月とは思えないような暖かさと、やわらかな日差しがふりそそぐ昼下がり、同窓会·PTA合同クリスマス礼拝がカンヴァースメモリアルチャペルで開催されました。
4年振りの開催となったこの日、多くの同窓生や保護者が集まりました。中には高5回卒業の方もいらしていて、現在のチャペルもプールも無い時代から今日まで、ずっと捜真の歴史を見守って下さっていることをお話くださいました。また、6年前に卒業したばかりの同窓生は、「部活の顧問の先生の話し方や礼拝に参列していた当時のことを思い出し、ピリッとした気持ちになって懐かしかった。」と、楽しそうにお話してくださいました。「このような機会があると、同級生に会えて嬉しい。」と、皆さま口をそろえておっしゃっていて、「今回は昼の開催だから来ることができた。」と喜ばれる方もいらっしゃいました。
チャペルホールではキリ研委員によって艶やかに飾られたクリスマスオーナメントが歓迎してくれ、里親献金で支援している子供たちを紹介するコーナーが設けられていました。同窓会によるミニバザーのコーナーでは、同窓生の方々が心を込めて手作りされたニット作品やクリスマス小物の数々が並べられていました。その中にはウクライナの方の生活支援のため、ウクライナカラーで作られたポーチなどの作品もありました。
東間千鶴子同窓会会長は、「4年振りにチャペルに集うことのできるクリスマス礼拝は大変うれしく、学生として、また保護者として捜真と寄り添ってきた思い出が鮮明に蘇ります。かつて、この舞台にも立たれた舞踏家の大野一雄先生(故人)から指導を受けて始まったページェントに、以前捜真の教会学校の生徒だった教え子が出演していて、本当に感動しています。自分のルーツとなった捜真での学び、聖書のみ言葉が今でも生活の礎になっています。」と、とても清々しい笑顔でお話くださいました。
司会の藤本先生が静かな声で「捜真女学校同窓会·PTAクリスマス礼拝を行います。」と語りかけると、それまでの和やかな話し声はおさまり、シーンとなった空間に厳かなパイプオルガンの調べがチャペル内に響き渡って、礼拝が始まりました。
中島学院長からは「神はあなたを愛されている」と題したメッセージが届けられました。
「クリスマスおめでとうございます。」のごあいさつに始まり、これまでのコロナ禍のため開催できなかった4年間を振り返りながら、女学校での生徒の様子の紹介がありました。
「校内でもさまざまな制約があり、修学旅行も自然教室も中止になる中、生徒たちは『行事は形を変えたり、感染防止の工夫をしたりしながら次の世代に繋げていく。私たちをかわいそうだと思わないでください。』と言い、彼女たちをとても誇らしく思いました。さらに、讃美歌も歌えず、脈々と続けられてきた礼拝も変化せざるを得なかったのです。」とお話されました。
そして、百年前、百五十年前の捜真の歴史を通して聖書のみ言葉に触れるお話が続きます。百年前の出来事は近く発行される学院報「捜真」88号に寄稿しましたのでお楽しみ、とのことでした。また、「この捜真女学校は神の愛を伝えるために創立され、女子教育に尽力してくださった先生方のおかげで今があります。神様は私たちの人生に直接関わってくださっています。先程の聖句「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。」の『独り子』にご自分の名前を入れて読んでみてください。」そうおっしゃるとご自身の名前を入れて読み上げてくださいました。その瞬間に、遠い存在だった聖句は身近で尊いものに感じ、自分自身がとても大切な存在であることに改めて気づきます。お話くださる言葉の一つひとつは、神様に守られていることを切々と伝えてくださいました。メッセージの最後は、今、災害や戦争貧困や差別、病や寒さで苦しんでいる方々へのお祈りの言葉でした。「神様どうぞあなたの慰め癒し平安を届けてくださいますよう、私達にできることもお示しください。」と締めくくられました。
ピアノの前奏が流れ、シャロームの会とコーロリディアの方々による特別賛美「み使いたたえ歌うは」の素晴らしい歌声がチャペル中を包み、祝福とあたたかい気持ちで満ち溢れていきました。
会場内の照明が暗くなり、パイプオルガンの調べが静かにページェントの始まりを知らせてくれます。ページェントは、聖書が告げる救い主イエス·キリストの誕生の次第を劇にしたものです。受胎告知·大きな喜びのお告げ(羊飼い)·東方の博士·イエスの誕生が舞台で粛然と上演されました。このクリスマス礼拝でおこなわれるページェントはセリフがなく、身体の動きだけで演じられる「無言劇」です。特にゆったりとした手の動きは大変特徴的で、印象に深く残ります。パイプオルガンの音色が流れる中、同窓会有志の皆さまによって表現されたページェントは「聖らに星すむ今宵」を賛美する中、静かに終演となりました。
感謝祝祷が唱えられると、チャペル内は、合唱「ハレルヤ」の迫力ある歌声によって神聖さはそのままに、厳粛な空気から華やかな空気へと変化していきました。そして祝祷が唱えられ、パイプオルガンによる後奏がチャペル内を包み込み、礼拝が終わりに近づきます。
保護者の立場で参加した45分ほどの礼拝でしたが、クリスチャンではないものにとって、これほど清々しく厳粛な気持ちになれ、日常の喧騒を忘れるほど心が豊かになれるクリスマス礼拝はなかなか経験できないと思います。【礼拝】を辞書で調べてみました。
キリスト教で、神の賛美と祈祷(きとう)。教会での礼拝はこれとともに聖餐(せいさん)·説教が中心となる。仏教では「らいはい」という。【出典:小学館 デジタル大辞泉】
これまで『礼拝』を「らいはい」ではなく、「れいはい」と何の疑問もなく読んでいたことは、六年間この学校に娘が通わせていただいたからだと感慨深く思いました。そして、娘たちにとってふるさととなる母校でのクリスマス礼拝が、世界の平和や捜真女学校に関わるすべての人々の平安をお祈りする機会となって、いつまでも続くことを願っています。
来年は皆様にもぜひ足をお運びいただき、実際に体験していただけたら嬉しいです。
クリスマス礼拝が終了しチャペルを退出しましたら、そこには父親の会の皆様が心を込めて製作された高さ2メートルほどにもなる巨大なクリスマスリースが飾られていました。
年内のPTA行事はこちらで最後になります。
皆様にとりまして、よいクリスマスとお正月となりますよう、心よりお祈りしております。
(広報委員 高三)
<クリスマス礼拝 動画配信>
捜真女学校同窓会ホームページにて、当日のクリスマス礼拝が動画で覧いただけます。
クリスマス礼拝2023 | クリスマス礼拝 – 捜真女学校同窓会 (soshin.org)
<PTAキリ研委員会主催 「お別れ会」開催のお知らせ>
2024年2月29日(木)にキリ研委員会主催による『お別れ会』が開催されます。高校三年生の保護者の皆さまの卒業をお祝いし、送る会となります。高三保護者だけでなく全学年保護者へ参加を募りますので、ぜひご予定ください。ご案内は3学期に、メールにて配信いたします。