図書館から本の紹介 4月12日

2021.4.12

Soshin Jogakko

『イーブン』 村上しいこ 小学館

“even” 英和辞書には「平らな」「等分の」「落ち着いた」とありますが、この本のタイトルの意味には「対等」が近いでしょうか。
小学生向けの本を数多く書かれている村上さんの作品を読んだことのある人もいるでしょう。この本は中学生向け。
主人公は中1の美桜里(みおり)。彼女の周りにはシングルのママ、おばあちゃん、おばあちゃんの知り合いの貴夫さん、トム16歳、そして今は別れて暮らすパパ。それぞれの事情を持つ人たちとのかかわりの中から、美桜里は何をみつけていくのでしょうか。
お話はわかりやすく爽やかな展開ですが、一つ一つの出来事は簡単に解決できるとは思えない深い内容です。でも、現実を垣間見ることで、皆さんが社会に目を向けるきっかけにしてほしいと思います。
「尊敬と感謝」どんな時にもこの言葉を忘れないようにしたいですね。

 

 

『赤毛証明』 光丘真理 くもん出版

「赤毛」というと「アン」とつながるのは私だけでしょうか。この本で言う「赤毛証明」は、「中学校の頭髪色彩チェックで生まれつき茶髪だということを証明すること」。生徒手帳に押された赤毛証明」を校門で見せることで、主人公の堀内めぐは気の重い毎朝を迎えていました。
他人から見た「ふつう」、自分の中の「ふつう」。「ふつう」っていったい何なんだろう?
立ち止まって考えてみたら、世の中にはおかしなことがたくさんあるのです。心の中のざわざわをめぐはどうやって解決していくのでしょう。あなたもそう感じたことはないでしょうか。
たくましく成長していくめぐにエールを贈りたくなります。

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