My Soshin Story

高校3年 N.Kさん2015.8二役会・文化祭・留学

今日は捜真においでくださり、ありがとうございます。高校3年のNKと申します。今日は少しでも、私の捜真生活についてお伝えできたら幸いです。どうぞよろしくお願いします。

私の捜真生活は、今から5年前…。今小学生のみなさんがきっと1年生や幼稚園生だったころに始まりました。2010年2月、中学受験を終え、2校から合格通知を頂き、どちらにしようかなーと迷っていると母に「捜真がいいんじゃない?」と言われ、そのまま捜真へと入学しました。そのころはこんなにも楽しい日々がやって来るなんて、みじんも思っていませんでした。

中学1年、2年の頃は、たくさんたくさん笑っていたことを思い出します。ずっとずっと笑って過ごしていました。毎日、学校行くのが楽しみで、みんなに会って今日は何を話そうか。など考えて過ごしていました。
部活はテニス部に入りました。捜真では高校生と活動を共にする部活が多いのですが、テニス部もそうでした。高校2年生の先輩に指導してもらう日々が続き、次の日は筋肉痛になって歩くのが痛いほどでしたが、高校生の先輩に憧れて、大好きだったため、部活の時間がやって来るのを1番の楽しみにしていました。

中学3年になり、私の捜真生活には大きな変化が起きました。私は初めてクラス会長?副会長?となり、「二役」と呼ばれる役職に就いたのです。二役とは各クラスの会長と副会長、つまり学級委員長と副学級委員長のことです。結果、私はこの二役を4年間続けました。
この二役の仕事はもちろんクラスをまとめることです。具体的にやったこととして、特に思い出に残っていることが二つあります。ひとつはクラスTシャツ作りを推し進めたことです。クラスTシャツは、クラスの団結や絆の象徴として作るのですが、毎年各クラスによって色も形もデザインも様々で、私たちの学年は今までにこんなにも多くのTシャツを作りました。デザイン、布地を決める、1からクラスのみんなと話し合いながら作り上げていきます。

もうひとつの大きな仕事、そしてこれが私の捜真生活にとても大きなインパクトを与えたのが文化祭参加です。
少し詳しくお話しします。私たちの学校の文化祭、捜真祭は毎年9月にあります。そこで、中学生はお化け屋敷やゲーム、高校生は模擬店などを行います。クラスや学年で参加するときに「二役」がまとめ役をやります。
中3のときは脱出ゲーム、高1のときは模擬店をやりました。高1では学年として「味彩亭」という模擬店を出し、たこやきやキュウリやうどんやチュロスなど8種類のものを売ることにしました。学年で売る食べ物を決め、打ち合わせを重ね、マニュアルを作り、仕入れも全て生徒で行いました。そこで、2日で合計5000食売り上げるという目標を二役で打ちたてました。

しかし、高1の先生たちに「いやいや、2日で2000食位にしなさい」と止められました。先生たちには私たちの5000食という数があまりにも無謀に感じられたようでした。ですが、私たち二役はおれませんでした。今では、先生の止めた理由もわかりますが、その時私たちは目標に向かって無我夢中で、今までの先輩たちを超えて捜真祭模擬店の歴史に名を残したかったのです。先生がたは、「じゃあやってみなさい」と許可してくださいました。このとき、私たちがやりたいことを先生にきちんと伝え、お願いし、自分で動けばなんでもできる。なんでもやらせてもらえる。同時に、学年全員が一致団結したことによるパワーのすごさ、前に立つ人を支えてくれる人がたくさんいること。
そのことを私は学びました。

実際、捜真ではこの様な「自由」が許されている学校です。自由だからこそ、個人個人に責任が課せられますが、先生や友人が助けてくれるから挑戦し、その結果成功を得ることができる。そんな学校だと思います。
結果的に、2日で5000食を完売させ、二役で立てた目標を達成しました。高1の文化祭「味彩亭」を通して、一層捜真祭が好きになり、自分で捜真祭を運営し、もっと捜真祭に深く関わりたい、今度は誰かを裏から支えたいという気持ちが強くなった私は、翌年、文化祭実行委員会に入り、開閉会パレード部門長という役職に就きました。

部門長となった高2の捜真祭では、ステージやパレードを運営をしました。パレードとは高3パレードのことです。高3が毎年、有志でグループを作り、先生と一緒に踊ったり劇をしたりします。きっと、先生と生徒の距離が近い捜真だからできる催しだと思います。
私は文化祭では、ほぼ裏方に徹しました。ステージに立つバトン部やダンス部など光が当たる人たちの影となり、支える役目でした。見えないところでも頑張ることの重要性、でもそんな裏の仕事でも誰かが見てくれていること、新しいことへ挑戦する楽しさ。同時に、自分がいなければ成り立たなくなる責任、みんなでやることの楽しさ、協力することの大切さ、学年の垣根を越えて捜真生全員でひとつのものを作り上げる達成感と喜び、そんなことなどを私に教えてくれた捜真祭となりました。
捜真祭は、捜真の雰囲気を一番肌に感じられるイベントだと思います。是非、いらしてください!

少し、話は変わりますがこの写真は私の同期です。68thと呼ばれる学年です。わたしにとって大好きでかけがえのなくて尊敬できる学年の仲間です。この仲間たちと私は捜真に入学してから5年4か月の間、嬉しい時も悲しい時も一緒に過ごしました。嬉しい時はたくさん笑って、悲しい時はわんわん泣きました。新しい道を切り開いていくことも共にしました。

捜真には、三ツ沢競技場で様々な種目の測定をする体育記録会、国際プールのメインプールで行う水泳大会、全身クラスカラーに染め騎馬戦や棒倒し、応援団などを行い縦割りで6学年が1つになって戦う体育祭。
様々な行事を通じて横だけでなく、縦のつながりを持ち、私たちは大きく成長できたと思います。

そんな大好きな学年と、今年の5月20日から22日に自然教室に行ってきました。御殿場にある捜真の寮に2泊3日で行く宿泊行事です。高3は6年間の締めくくりとして、「信仰と人生」というテーマで、聖書の先生や、中島学院長先生からお話を聞いたり、グループディスカッションを行いました。このディスカッションが私にはとても心に残りました。普段、自分が思っていること、考えていることをお互い心のうちから語り合いました。いつも、喋らない同級生とも本音で語り合えました。悩み、苦しみ、何もかもぶつけ合うことができました。学年の先生たちが何を思っているのか包み隠さず語ってくださいました。また自由時間に、夜空の星が光る中、外で語り合ったりしました。
そんな仲間を持てたこと、学年集団に成長できたことを私は誇りに思います。上辺だけではない絆、言葉で表せないくらいしっかりとした絆が私たち68thにはあります。

ですが、私は彼女たちと共に卒業することができません。なぜなら8月11日から1年休学し、ロータリー青少年交換派遣プログラムで留学に行くからです。今までの捜真生活により、新しいことに挑戦したい、新しい場所へ行きたいと思ったためです。留学先は南米のエクアドルです。もしかしたら、どこだかわからない人もいると思います。
ですが、どこだかわからないからこそ、私は行きたいと思いました。

きっと、このエクアドルという選択も私が捜真生だからなのかな、と思います。なぜなら、捜真生の年間留学者の中では英語圏外に行く人も多いです。フランス、ドイツ、イタリア、コスタリカ、フィンランド、ブラジル…。多種多様です。もともと、捜真ではアメリカやオーストラリアに行く学校独自の海外研修も多いため外国が私のすぐ近くにありました。さらに、年間留学の経験者が学年に大体8人ほどいて、今年も総勢11人が年間留学へと行きます。年間留学に行く人が多いことは、私にとっても、同じような経験をしている人がいる、という安心感へと繋がっています。

今までの、捜真生活があったからこそ留学に行こうと思った私がいて、今ここに私がいます。エクアドルという未知な国に対しての不安はもちろんあります。ですが、私には応援してくれる友人たちがいます。留学が決まった時、泣きながら「一緒に卒業できないのは寂しいけれど、あなたが決めたんだから応援する。あなたが選んだんだもんね。」と言ってくれた友人、「文化祭と卒業式だけでも帰ってきてー」と言う友人、「何があっても大丈夫。祈ってるよ。愛してるよ。思ってるよ。」と言ってくれる友人。祈ってるや愛してる、思ってるよという言葉は他校の友人は全く使わないので、捜真生らしいなーと思うのですが、私のことを思ってくれる、考えてくれる、そんな人が1人でもいるだけで嬉しいのにたくさんの友人が私のことを考え、そしてそのことを言葉に出して伝えてくれます。私の同期たちは、自分の大切さ、「私」という存在の大切さ、そして友人という存在の大切さ、そんなことをはっきりと教えてくれる仲間だと思います。

きっとこれからの人生、大変なこともたくさんあると思います。勿論、エクアドルでの日々も大変なこともあり、辛いこともあると思います。ですが、私の同期の68thもみなさんと同じように受験、今の私にはわからないほど辛く、悩み、苦しんでいると思います。でも、彼女たちがいるからこそ、場所を超えて頑張っている仲間がいるからこそ、きっと私は頑張れるんだと思います。

捜真は、自由を学び、日々楽しく笑って過ごせ、かけがえのない仲間と先生方に出会い、かけがえのない「自分」を見つけられる場所だと思います。
今、私は捜真に入って本当に良かったと思っています。あのとき、母に勧めてもらってよかった、大変だったけれど中学受験してよかった、って心から思っています。
1年後、みなさんにこの捜真女学校で会えることを楽しみにしています。ご清聴ありがとうございました。

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